オーディオブックの効果を脳科学の視点から説明!ビジネス書を読むべきか迷っている方にお届け。

聴く読書を試す 暮らし全般

脳科学、行動科学を活用して複数の企業で研修カリキュラム作成を行っていました。参考書籍と私の意見を交えて、読書の学習効果を説明します。

こんなことに困っていませんか?
  • ビジネス書は読む意味があるのか
  • 読書の脳科学的な効果を知りたい
  • オーディオブックは勉強に良いか

読書(ビジネス書)を読むメリットや効果

「本ばっか読んで頭でっかちになってもしょうがないよ!」という方もいるかもしれませんが、読むべきです。但し量より質です。経験談を申し上げますね。

私は現職でも人事のマネージャーをしていますが、人事専門の部署ができたのは会社の規模が大きくなってからでした。100人未満の規模だった当時は新入社員の面接や入社手続き、新入社員の備品購入などは所属長が対応していました。

会社の規模が150名を超えたあたりから、人事部門が立ち上がったのですが、それから「人材マネジメント」「研修設計(インストラクションデザイン)」「労務管理」などのビジネス書を多く読むようになりました。それによって、多くの場面で役立ちました。

量より質が大切

人材マネジメントに関する本、文章力の本、ビジネスマナーの本、色々な種類の本を読んだところ、同分野の行き着く先のソース(情報源)はほぼ同じです。また同じ著者が複数の本を書いていたりすると尚更「半分は前の本に書かれていたこと」だったりします。

そのため、量を求めるよりは、気に入った本を繰り返し読んで、自分の中に落とし込んでから、その情報をアウトプットできるようにするのが良いと考えます。

知識を増やすことで起きる変化

ビジネス書でインプットした情報は自分の財産になります。しかも、本というのは、その著者が時間をかけて研究した内容であったり、長年の学びの中での得た見解などを、根拠となるデータを用いて解説しています。

1冊の本の中に詰め込まれている情報というのは、いわば人生の攻略本みたいなもんだと私は考えています。

専門分野におけるビジネスの攻略法を1000円や2000円(中古だと200円とか)で購入できるのですが、自分で研究・分析するより時間と費用をかけずに学びを得ることができるというわけです。

学びを得ることで仕事にどのような影響があるかの例はこちら。

  • 文章の表現力が増え、面白い人材だと思ってもらえる
  • 社内での発言力が増し、意見が通りやすくなる
  • 正しいと言われている行動の根拠を説明でき、頼りにしてもらえる
  • 人を納得させ、動かす力が手に入り、リーダーとして活躍できる

納得させるとは

世間的に「正しいと言われていること」ありますよね。

たとえば、栄養バランスの良い食事は健康に良い。

この言葉を近所の謎のおじさんが言うのでは聞く耳を持つ人はいないでしょうが、TVに良く出ているような栄養士が言っていたら「ふんふん、それでどんな食事が良いの?」と興味をひきますよね。

これと同じように、発言の説得力を身に付けることが読書からできます。

情報と正しく扱うことが重要ですが、読書するかしないかで考えるくらいなら「まず読んでみましょうよ」って思いますよ。

脳科学の視点で見た時の読書の効果

読書の効果

  • 記憶力の向上、集中力の向上に繋がります
  • ストレスレベルを下げることができます
  • 加齢による認知力の低下を防ぐ効果も期待できます

記憶力の向上

小説でいえば、物語を読む際に時代背景や登場人物の名前などの情報を常に記憶しつづけて読まなければなりません。こういった行為を継続して行うことで、脳が活性化されますので、日常から読書することは記憶力の向上、また認知力の低下を防ぐことを期待できます。

最近物忘れが多くなったな…、と思う方は読書を趣味にしてみてはいかがでしょうか?

リラックス効果でストレスレベルを軽減

現代のストレスの多くは対人関係によるストレスだと言われていますので、すべてのストレスを取り除くことは難しいでしょう。だからこそ、自分でストレスを軽減させる術も身につけたいですが、読書にその効果があります。

サセックス大学(イギリス)の研究結果の話ですが、読書をする人と、しない人のストレスレベルを比較したところ、読書をする人の方が68%もストレスが低いことがわかりました。

特にストレス軽減効果があるのは、物語性があるものが良いです。

感情をつかさどる脳内物質

物語に耳を澄ましていると、脳は神経系に作用する化学物質を分泌し、これが全身に巡ります。ハラハラ、ドキドキする物語なら、ストレスに反応して分泌量が増えるホルモン「コルチゾール」が、心温まる物語なら人と人との絆を強めるホルモン「オキシトシン」が、結末がハッピーエンドなら、やる気などポジティブな感情を引き起こすホルモン「ドーパミン」が分泌されます。

続・インターフェースデザインの心理学 125p

このように、読書は神経系に作用する科学物質を分泌して、身体を緊張状態からリラックスさせてくれます。就寝前はハラハラ、ドキドキする本を読むと興奮して寝れなくなる人もいますので、趣味の本やスローリーディングができる本が良いですね!

読書のメリットと五感の関係性

本を読むことは、多感覚な体験です。

  • 【視覚】テキストを読む行為
  • 【触覚】紙のページをめくる/本の持ち上げる
  • 【嗅覚】本の匂い/読んでいる空間の匂い
  • 【聴覚】ページをめくる音/本を閉じる音

これらの多感覚な体験は、本の内容を記憶するために重要な役割を持っています。

たとえば、ある小説を読んでいた時に良く聴いていた音楽があるとします。そしてある日、ふと流れてきた音楽が、当時に良く聴いていた音楽だと、小説の物語を思い出したりしまよね。

読書というのは、視覚だけの体験ではなく、触覚、嗅覚、聴覚によって様々なブックマーク(しおり)を身体の中に作り上げているのです。

学習心理学者は、このようなブックマークを多く残すことが「短期記憶」を「長期記憶」に変換するための手助けになると言っています。

続いて聴覚に働きかけるオーディオブック

視覚、触覚体験はなくなるため、記憶を長期記憶に定着させるという観点でいうと、紙の読書が優れていると言えますが、それに引けを取らないほどオーディオブックにはメリットがあります。

流し聴きができる

オーディオブックの最大のメリットは、耳だけで本を読めることです。満員の通勤電車で本を持つことも難しい日でも、音楽を聴く感覚で本を読めます。買い物で両手がふさがっている時や、家で掃除や料理などの家事をしている時にも流し聴きができます。

肩こりや目の疲れの防止

場所を選ばずに聴けるので、椅子にずっと座りっぱなしでいる必要がありません。散歩しながら、ストレッチをしながらなど、健康的な生活の一部として本を聴くことができます。また、目を酷使しないため、目の疲れの防止ができます。

仕事でPCを使う方々は、平日それだけで8〜9時間、目に負担がかかっているわけなので、趣味の時間の読書くらいは目を休ませてあげることができます。

学習時間の短縮化

オーディオブックの多くは再生時間の調整が可能です。2倍速や4倍速なども可能なタイプがあるので、スキマ時間に合わせた学習ができるというわけです。

私もサブスクでオーディオブックを聴いていますが、1倍速だとラジオ放送より少し遅いトークスピードなので、2倍くらいがちょうど良いと思っています。

ネイティブ発音で海外の本を聴ける

「Audible」というオーディオブックサービスでは、世界各国の本をダウンロードできるので、外国語の練習にも適しています。

感情が読み取れるつくり

オーディオブックはプロの声優が音読しているため、登場人物のセリフには感情が込められたナレーションになっています。読む読書では感じ取りにくい感情で、世界観に没頭できるでしょう。

所有しないため劣化しない

本を所有している場合は、日焼けで紙が変色していきます。データ保管になるオーディオブックでは、その心配はありませんね。

ミニマリストのように本の収納に困らない

最大の恩恵の一つに、置き場所に困らないというメリットが大きいです。データで保存されているので、スマホひとつあれば、そこが無限の図書館になります。

最近のマンションは2LDK物件がだいぶ増えましたが、狭小住宅を好む人も増えたのか、本を持たない生活に憧れる人も多くなりました。

本読み放題の定額サービスもありますが、必要に応じて聴く本と使い分けを行うと最強です。

オーディオブック配信サービス – audiobook.jp

オーディオブックのデメリット

読み放題のサブスクと比較すると少ない

プロの声優が音読している作品になるので、まだ数が少ないですが、市場規模の予測を観ていただくと、これからますます成長が見込まれます。視覚障害者や、読書が苦手な層の開拓がされていないため、利用者が増えれば聴く本も更に充実していきます。

オーディオブックの市場規模は2024年度に260億円の予測
株式会社日本能率協会総合研究所

ページ飛ばしが面倒

使ってみて分かりましたが、少し前から聞き直したかったり、読み飛ばしたかったりした時の操作が、紙の読書と比べてやりにくいことになります。

【まとめ】サブスクのオーディオブックはお試しにもピッタリ

様々なメリットがあるオーディオブックですが、今なら30日間も無料体験ができますので、日常の娯楽として聴く読書を取り入れてみてはいかがでしょうか。

Audibleなら、月額1,500円で12万冊以上の作品が聴き放題になるので1日1冊毎日読むことも苦労なく続けられそうですね!

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