【2022年】上手な上から目線にならない褒め方|褒める心理

上から目線にならない褒め方 人事

年上の部下や、上司、若手の新人への褒め方で困っていませんか?

あなたはどのような時に、家族や友人、会社の仲間を褒めようと思うでしょうか。

小さな子どもがいる家庭は、子どもが初めておしゃべりした時や、トイレに成功した時に思わず「すごい!」「いいね!」と声をかけたりするでしょう。花火を観た時や、芸術的な作品を見た時は、「素晴らしい」と賞賛することもあるでしょう。

この記事では、上から目線にならない褒め方で、相手に自然に喜んでもらう方法をご紹介します。

※医学博士の吉田たかよしさんが書いた「今どきの大人を動かす褒め方のコツ29」を参考にし、300人以上の人材開発実績のある私自身の考えも交えて構成しています。

こんな情報をお届けします!
  • 褒めることで脳に与える影響
  • 上から目線になる褒め方、失礼にならない褒め方

褒めることで脳に与える影響

神経生理学の考えで述べると、褒められると嬉しい気持ちになるのは人間が生存する上での本能です。人は褒められると「A10神経(エイテンシンケイ)」という快感を感じる神経が刺激を受けます。この神経はイヌやネコ、モルモットといった小さな哺乳類にも回路がある神経です。

A10神経は、褒められることで快感ホルモンの「ドーパミン」を増やしてくれ、気分がワクワクして血の巡りが良くなり代謝が上がります。ドーパミンの効果で活き活きした顔つきになり、人は気分も心も幸せな気持ちに包まれます。

つまり、人から褒められることにより、高揚感とやる気が出てくるということです。たかが言葉ですが、褒められた本人にとっては金銭的な「報酬」と近い効果があるわけです。

あなたは上司や家族、友人から褒められた時、照れくさいながらも「やった!」と心の中で思ったことがあるのではないでしょうか?そして、「また褒められたい!」と思い努力した経験はありませんか?

褒める人
褒める人

いい匂い!いつも美味しいコーヒーを淹れてくれる人と結婚できて幸せ。

やる気が出る人
やる気が出る人

嬉しいな!もっと美味しいコーヒーを作れるようになりたいな!

上から目線にならない褒め方

言葉というのは難しいもので、褒めていると思っても相手に悪い印象を与えてしまうことがあります。これは、話し手と聞き手の人間性や、育ってきた環境による言語のギャップによるものもありますが、出来ることなら上から目線にならない効果的な褒め方が出来ると良いですね。

すごい!やるね!はどう感じるか?

子どもが初めて立って歩いた時、大人は口を揃えて「すごーい!」「やったね!」と褒めるのではないでしょうか?十中八九「出来ないと思っていることが出来た」からこそ咄嗟に口に出た言葉なのです。この考えを大人に当てはめると、相手にとっては「出来て当然」と思っていることに対し、オーバーなりアクションで「すごいね!」などと褒めると、小馬鹿にした印象を与えてしまうことになります。

褒め言葉だけを使うと悪い印象を与えることがある!

褒めテクニック1「具体的に褒める」

日本人は欧米人に比べ、気持ちを言葉で伝えることが苦手だと言われています。自分の好意的な気持ちを伝えるのに昔の人が「月がキレイですね」と言ったほどですから、日本人は昔からシャイなんです。

褒めることに苦手意識を持つ方は多いですが、褒めテクニックを会得するのはそれほど難しくありません。実は、急に相手を褒めようと思っても、褒めることは難しいものなのです。そのため、褒める準備を念入りにすることが重要になってきます。

あなたが営業担当者だとして、今月も売上目標が達成したとします。次のような褒め方をされたら、どちらの褒め方が嬉しい気持ちになりますか?

単純に褒める人
単純に褒める人

目標達成すごいね!

具体的に褒める
具体的に褒める

毎日顧客にアプローチしている様子をよく見ていたよ。そのコツコツと積み上げた努力が成果に繋がったんだね!

結論から言うと、具体的に褒める方が心に響くんですね。上司が部下を褒める時もそうですが、日頃の行動を良く観察していないと具体的に褒めることは出来ません。感情のままに褒めても「本当にそう思っているのかな?」と素直に言葉を受け取れないものです。常套句になっている褒め言葉は聞き慣れているため、喜ばないのです。

つまり、相手が喜ぶ効果的な褒め方は、日頃から相手の良いところをメモ取ることです。そうすれば、ふとした時に「そういえば、先日のあの行動が、こんな風に良かったよね〜!」と褒めることが出来るのです。自分のことを良く見守ってくれているんだな、という気持ちにもなるでしょう。

褒める言葉は自分の中でたくさん貯金しておこう!

褒めテクニック2「i(アイ)メッセージで褒める」

i(アイ)メッセージの「i」は 「私のアイ」です。たとえば「私はあなたと一緒に仕事ができて嬉しいよ」というように私を主語にして伝えるメッセージのことです。逆に youメッセージという言葉もありますが、iメッセージでは「私はこう思うよ」「私はこう感じるよ」という主観的なメッセージを伝えることができます。

アイメッセージはどう感じられるか

アイメッセージはあなたの気持ちを伝えている表現になるため、「このデータを分析しておいてください」と言われるyouメッセージより「このデータを分析してくれると私は嬉しいな」と伝えることで、その人の気持ちを汲み取ってあげたい、叶えてあげたいといった心理が働きます。

youメッセージは上から目線になり得る

youメッセージは主観的な言葉ではなく、第三者、客観的な言葉になります。「カッコいい!」であったり「すごいですね」と伝えるより、「私はカッコいいと思う!」「私はすごいと思いました!」と伝えることで、相手に与える印象は大きく違うものです。

逆にyouメッセージが効果的なことも

何か問題があった時に、そのことを本人に指摘しなくてはいけない場面もありますが、その場合はyouメッセージで伝えるほうが相手を傷つけません。

たとえば、遅刻癖がある部下に遅刻が多いことを伝える場合「遅刻が最近多いようだけど、それじゃあ(私やチームメンバーが)困るから遅刻しないようにね。」と()では主語を省略して言うでしょうが、その中にはアイメッセージが含まれます。

これをyouメッセージにすると「遅刻が最近多いようだけど、このままだとあなたへの評価に繋がるので、普段仕事を頑張っている様子が正当に扱われなくなってしまいますよ。あなたは今後どう行動していきたいですか?」このように変化を付けて伝えることも出来ます。

上から目線にならない褒め方のまとめ

この記事ではこちらの内容をお届けしました。

  • 褒められた人は金銭的な報酬に近い満足感を得ることができる
  • 「すごい!」「いいね!」だけの褒めことは相手に届かない
  • アイメッセージよりユーメッセージで失礼のない褒め方ができる

明日から試せる褒め方なので、目上の方への褒め方に取り入れてみていただけると嬉しいです。

タイトルとURLをコピーしました