【2022年】ラーニングエージェンシーの評判|新人研修の口コミ

人事

ラーニングエージェンシーは、記事の著者である私が新卒で勤めた会社(もう20年も前の話)で、新社会人向け研修を受講させてもらいました。挨拶の仕方、名刺の渡し方、報連相の重要性など、一般的なビジネスマナーに関する研修です。

これまで勤めた会社の人事業務では、社内研修会社の選定、そして各社員に適切な研修プランの提案、ラーニングエージェンシーの退会まで行いました。今回は研修会社の選定を行う人事担当者向けの話になります。

念の為言っておきますが、私は立場的にラーニングエージェンシーさんとはまったく関係がありません!過去3社での人事業務実績で感じた感想を記事にしています。後半はホンネです。

ラーニングエージェンシーは旧トーマツイノベーション

私が新卒時に受けた研修はもう20年近く前の話になるので、その頃は外部研修と言えば「トーマツ」と周りで良く言われていたので、研修会社として老舗の部類になるかと思います。社名はトーマツイノベーションからラーニングエージェンシーに2019年に名称変更しています。第三者目線からすると、ごめんなさい…。トーマツの方が呼びやすい。

ラーニングエージェンシーの口コミ

なかなか評判良さそうですね!

ラーニングエージェンシーの研修の評判

この記事を見ている方は、中小企業の人事担当者の方々が多いかと思いますが、たとえば製造業で言えば中小企業とは「従業員数300人以下である」と定義されています。この300人の中には入社1〜2年目のフレッシュな人材もいれば、5〜10年目の中堅社員、そして10年以上の管理職、経営者陣など、様々な階層の形態が存在します。

そういった階層別であったり、営業職や事務職といった職能別、また新卒向けの研修など、ラーニングエージェンシーでは様々なタイプの研修が用意されているので、複数の研修会社と契約する必要がないのが一つの利点になります。

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階層別の研修

階層別研修では、新入社員から若手、中堅、管理職、そして経営幹部といった、それぞれの階層に求められるスキルを習得できる研修が用意されています。

新入社員は、会社の風土に馴染む必要もありますが、まずは社会人の土台となる基礎知識、そして、ビジネスマナーから社会人としての心構えまでの「基本」をしっかりと身につけることができるプログラムになっています。

「外部の研修会社を通さずとも新人研修は出来る!」と思っている人事の方も多いですが、基礎や基本というのは、実務能力が高くなるにつれて、ないがしろになってしまうケースが多いです。たとえば敬語一つの使い方でも「現場では良しとされている言葉使い」はビジネスシーンにおいては本来好ましくない敬語である場合もあります。

マナー講師という専門家の講義のもとで学習することで、どの会社にいっても通用できるビジネスマナーを身につけることが可能になります。

職能別の研修

営業職や人事職、技術職や経理職など、職種ごとに求められる能力やスキルは異なりますが、その職能に適切なスキルを習得できる研修です。営業職であれば一般的には、マーケティングのノウハウ、ビジネスで使うデータの分析能力、問題発見・解決能力といった研修があります。

内定者研修

内定者向けの研修を体系的に行っている研修会社は珍しいです。売り手市場になってきている人事採用業界ですが、内定者向け研修を実施することで内定辞退を防ぐ効果も得られる場合があります。

一社と契約するだけで、すべての層に対する研修が提供されているため、習得させたい能力・スキルごとに複数の会社から研修を探す手間が省けるのがラーニングエージェンシーの良いところ!外部の会社、一社に研修を任せることで、人事担当者の本来の業務に注力できるようになります!

研修スタイルのホンネ

研修と一言で言っても、様々なスタイルがあります。現場の業務の中で新しい知識を習得してもらうOJT(on the job training)、日常の業務から離れて研修を行う off-JT、オンラインの動画学習や、ウェビナー形式の e-ラーニングなどがあり、それぞれのメリット・デメリットが存在します。

よく言われているメリット・デメリットではなく、300人以上の育成をして感じたホンネで各研修のスタイルを説明します!

OJTって実際どうなのよ?

OJTは人事側が行うか、配属先の先輩や上司が行うかで変わりますが、基本は業務の実態を知っている、または専門知識を有している配属先の先輩や上司が行うことが理想的です。そのため、育成にかかる金銭的なコストは抑えられます。ただし、営業職で言えば、育成にかける時間=機会損失とも言えますので、誰を育成担当者にするかは良く考えた方が良いです。

こんなOJTをやると失敗するぞ

OJTとは、「見て学ばせる」「やって覚えさせる」と安易な考えで教える手法ではありません。山本五十六(やまもといそろく)の教育に関する名言がありますよね。

「やってみせ、言って聞かせて、させてみせ、ほめてやらねば、人は動かじ。話し合い、耳を傾け、承認し、任せてやらねば、人は育たず。やっている、姿を感謝で見守って、信頼せねば、人は実らず。」

日本の海軍軍人。最終階級は元帥海軍大将。「山本五十六」の名言より

この名言にもありますが、手本を見せて「さあ、やってみてよ」で終わらせてはいけないということです。出来たことに対して承認をし、困ったことがあれば相談に乗り、多少の失敗は許容し、教える人は常に見本となる行動をしなさいよ、という風に私は捉えています。

これって、言うほど簡単じゃないです。これが実際、現場担当者は出来ないから困っている。だって、現場担当担当者って実業務で忙しいし、そもそも後進育成の方法を学んでないんだもん!って話です。

OJTを担当するチームリーダーや先輩型には「教える技術」を身につけてもらってから、是非OJTを実施してもらいたいです。教える技術については別の記事で詳細を書きたいですが、マンガで覚えるシリーズも出ていますので、学びたい方にはこちらの本をオススメします。

教える技術とは?

  • 後輩は何が分からなくて、何に躓いているのか知ること
  • 具体的にどう行動したら良いのか、誰もが理解できる説明で指示を出す
  • 任せる業務の目的を明確にして、何故必要なのか「why」を伝える

こういったことが重要なポイントです。

じゃあ、off-JTってどうなのよ?

教育設計学(インストラクショナルデザイン)の分野で言われていたことですが、昔の日本では、研修は日々の業務から離れて、リフレッシュをする場として捉えられることが多かったです。研修を紹介する人事側も「研修受けてもらいました!あとは現場で指導お願いします!」と、研修をすることが目的になっちゃっていたんですね。

でも、現場を離れて研修を受けるというのは、本来の業務から離れて行うわけですし、外部講師を招く場合はその講師への依頼料、会場代、受講する従業員の交通費と当日業務の穴埋め等、様々なコストがかかるわけですから、研修をやってなんとなく学んだ気になって満足、ではやった意味がありません。

だから大切なのは「研修の選定」はモチロンですが、「受講者の素直に学ぶ姿勢」の方がより重要なのです。ただ、この学ぶ姿勢というのが厄介なんです!

学ぶ姿勢を引き出すには?

上司に言われて元気がない若者

上司に「キミ、時間の使い方の効率が悪いみたいだから、タイムマネジメントの研修受けてきなよ」と言われたら、あなたはどのように感じますか?

研修を受ける目的が「上司に言われたから」という外的な要因になり、自分がどうなりたいかという将来像と一致していなければ、研修に身が入らないのは当然です。

学ぶ姿勢を引き出すには「部下の不足した点」を「内的な要因」に結びつけ、そのスキルが身につくことで自分の目指すゴールにどれくらい近づけるのか、を説明すると良いでしょう。

ここらへんは部下との定期的な面談、また成長支援に効果的な1on1を通して、部下の将来像を聞き出すことができます。1on1に関する記事はこちらで紹介しています。トップダウンな指示は今の時代には向いていませんよ。(指示待ち人間が育っちゃうぞ!)

e-ラーニングってどうなのよ?

オンラインで研修を受ける人

最近はyoutubeでも色々な学びを得られるようになりましたね。こういった動画コンテンツを提供している研修会社もとても増えました。一応ラーニングエージェンシーでもセミナー動画を録画したもので学習できる契約が存在します。

e-ラーニングのメリット

いい事いっぱいです。現職の人事業務で身にしみて感じています。

  • 研修の会場準備をしなくて良い
  • 参加するための交通費や移動時間が発生しない
  • 受講時間や場所にとらわれないため隙間時間で学習できる
  • あとで繰り返し学習ができる
  • システムによっては学習の受講管理が簡単に行える
  • 動画コンテンツは分散受講が可能なため現場業務に支障が少ない

e-ラーニングのデメリット

その反面、様々なデメリットがあることも事実です。

  • 動画を観るだけの研修では集中して学べない人が多い
  • インプットで「学んだ気がする」で終わる傾向が高い
  • グループディスカッションがないため受講者同士の交流がない
  • ITリテラシーが低い人材にはハードルが高い(ログインできないなど)

e-ラーニングは完全に受動的な学びになってしまう可能性が高いため、より目的意識をもって取り組んでもらう必要がある、というわけです。

e-ラーニングは仕組み作りで能動的な学びに変えることができます!その一つに受講前に受けてもらう事前テストがあります。事前に自身の課題を明確にしてから、そこを補うために動画学習を観てもらうと、「学ばないといけない」という良いプレッシャーを与えられます。

人事経験で感じたホンネ

ここまで様々な研修の種類について説明してきましたが、ラーニングエージェンシーでは基本的にすべてを網羅しています。実績がありますので、どれも信頼をおける研修コンテンツだと思っています。

だたし、研修会場は東京・大阪・名古屋の全3会場なので、今後多種多様な人間を採用していく会社にとっては、会場が限られている研修会社よりは、e-ラーニングを中心として展開している研修会社にシフトしていく方が良いと思いました。

ラーニングエージェンシーには、動画研修コンテンツの提供もしているのですが、この動画研修コンテンツは、定点カメラで講師の説明を淡々と聞く内容なので、大学の授業を聞いている感覚に近いです。

最近の動画慣れした人にとっては、正直飽きやすい内容なので、動画コンテンツにはより力を入れて欲しいと思います。まあ実際このあたりが前職では折り合いが悪く、ラーニングエージェンシーを退会しました。

まとめ

セキュリティ体制さえ整えていれば、在宅勤務を推奨する企業も増えてきました。まだまだコロナの感染状況が収束する様子はありませんので、会場に出向く必要がある集合型研修が主体の研修に参加せずとも、従業員が自ら学び、従業員同士が相互に高め合う風土を会社に築き上げることが人事の仕事だと考えています。

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