SNSやママ友、職場の同僚などでワンオペ育児が大変というアピールを聞く機会が増えてきたと思いませんか?こういったアピールが「正直うざい」と感じる方もいるようですが、本当に困っている人が声を上げやすくなったのだと認識しています。
この記事では、ワンオペ育児という言葉が出来たキッカケと、育児が辛いと感じた時の対処法について説明します。
- そもそもワンオペ育児とは?
- アピールすることは悪いことなのか?
- 上手な愚痴の吐き出し方
- 本当に辛い時はどうすれば良いのか
ワンオペの定義
まずはワンオペ育児の「ワンオペ」の定義から説明します。
ワンオペとは
2014年、牛丼屋のスタッフが一人で勤務する労働環境がニュースになり、社会問題にまで発展しました。その時に「ワン・オペレーション」の略、ワンオペという言葉が広まり始めました。ワン・オペレーションとは「一人で切り盛りする」という意味になります。
飲食店のワンオペでは、清掃、接客、調理などの業務をすべて一人で行うため、過酷な労働になることに加え「トイレに行けない」「料理の提供が待ち合わない」「清掃が追いつかない」なども問題も発生します。
ワンオペの店舗を狙った強盗も多発し、全国の牛丼屋に起きた強盗事件の8割以上がワンオペの牛丼屋であった年もありました。
一人での勤務は精神的な疲労と、過酷な労働となります。企業側が行うべき従業員への安全配慮義務を果たせていません。
ワンオペ育児とは
家庭内の特定のメンバーが育児、家事の大半を背負う状態をワンオペ育児と言います。2017年にはワンオペ育児という言葉が「ユーキャン新語・流行語大賞」にノミネートされました。
父親が仕事で帰りが遅い、育児に協力的でない、そういった家庭は以前からもありましたが、流行語のノミネートされたことで多くの母親が「これは私のことでしょ!」と共感し、それをSNSでアピールする人が増えて来ました。
育児にかける時間(男女比)

子育て世代の家事・育児関連時間を週平均(週全体における1日あたりの平均時間)でみると、男性は3時間34分、女性は8時間54分で、男女差は5時間20分に。2019年度調査と比べて、男女差は19分拡大していることがデータから読み取れます。
男女ともに育児にかける時間が増えたのは、コロナ禍で通勤時間が減り、その代わりに家でやるべき家事が増えたことが考えられます。
育児の疲れをアピールすること
「ワンオペ育児のアピールがうざい」「私の方が頑張ってるし!」「育児が大変なのは当たり前でしょ?」そういった声もありますが、育児が大変だと思っていることを発信するのは悪いことでしょうか。
愚痴を吐き出すことのメリットとデメリットを説明していきます。
愚痴を吐き出すことのメリット
育児に悩みはつきものですし、ましてや初めての子育てとなると正解が分からない育児に不安とストレスは溜まる一方です。その大変な気持ちを抱え込むことは辛すぎますよね。愚痴を吐き出すことにはメリットがあります。
1. 心が晴れる
愚痴を吐き出す最大のメリットは、ストレス解消です。自分の抱えている思い、辛さを周囲に漏らすことで、その不安が軽くなります。
ストレスが溜まると感情的になりやすくなるので、正常な思考で物事を考えにくくなります。まずは愚痴を吐き出して、心を落ち着かせましょう。
2. 原因がわかる
愚痴として自分の思いを周囲に伝えるということは、一度気持ちを言語化して気持ちの整理できるということです。人に話を聞いてもらうことで、自分が置かれている状況が客観的に見えてきて、どのようなことで悩んでいたのかが良く見えてきます。
心理学の分野では「課題の分離」と言われていますが、愚痴の原因が自分の行動にあるのか、子供の行動にあるのか、家族の行動、あるいは仕事絡みの原因かが分かります。
3. 問題解決に繋がる
愚痴が出る状況にある人は、本来の理想と現実にギャップを感じていることが考えられます。愚痴の原因が見えてきたら、その問題解決のために何をしたら良いか見えてきます。
とは言っても一人で解決できないから困っているはずです。そのことを周囲に発信することで、手を差し伸べてくれる・共感してくれる仲間やコミュニティを活用しましょう。
ただし、不平不満ばかりを周囲に発信することで、相手と建設的な話が出来なくなることもあります。愚痴を聞いてくれた相手からの言葉は素直な気持ちで聞くことが望ましいです。たとえ自分が思っている考えと真逆の意見が出てきても、愚痴に対して意見をくれたことに感謝の気持ちを持つと人間関係が良好になります。
愚痴の吐き出すことのデメリット
愚痴は不安や不満の共有になりますが、聞く側にとってもストレスになることを忘れてはいけません。不特定多数の、また自分が親しくない相手がいるようなSNSで愚痴を吐き出すことは思わぬトラブルに発展する可能性があります。
周囲に頼りになる大人(夫や妻、兄弟や親)がいないのであれば、一旦は不満を紙に書き出してみることをオススメします。SNSにいきなり投稿してしまうと、新幹線なみのスピードで拡散され、これまで築き上げてきた人間関係も壊れてしまうかもしれません。
あなたを守るためにも、気持ちは紙に書き出して、本当に困っていることは何であるのかを客観視してみてください。
育児が辛い時の対処法
次は、育児の負担が軽くなる対処法をいくつか紹介します。パートナー(夫や妻)が仕事で忙しい、または育児では協力的ではない場合でも、仕組み化によって育児の負担が軽くなります。
身近な協力者への相談
パートナーにどれほどの思いを伝えていますか?正面と向き合って会話していますか?「言っても聞いてくれない」「仕事が忙しいだろうし」「単身赴任で相談できないし」と遠慮しては始まりません。
育児は親の仕事であり、妻と夫が平等にサポートし合うことが現代社会の文化になってほしいと願っています。仕事の有無や、仕事の忙しさは関係ありません。
夫の帰りが仕事で忙しい家庭は、せめて仕事が休みの日にフルで育児に参加してもらえるよう話し合いをするべきです。ブログ管理者は父親の立場ですが、第一子が生まれた時は育児参加が全然出来ておらず、繰り返し叱られました。しかし、叱られたことで父親としての自覚が出来てきたので、今となっては妻に感謝しています。
育児の相談窓口を利用
公的機関を紹介しているサイト「おやこのミカタ」を利用してみましょう。電話、メール、チャット、SNSなどのサポート窓口があり、相談先の機関によっては24時間、問い合わせを受け付けているところもあります。ワンオペ育児で辛い気持ちは、専門家に相談してみましょう。
子供の寝かしつけが楽になるグッズ
お金で心の健康が買えるなら、育児が楽になるグッズの購入も検証しましょう。電動のハイローチェアは、寝かしつけの時間が平均40分から平均5分に短縮されたというアンケート結果が出ています。
ブログ管理者も3人の子供を育てましたが、一番下の子で初めて利用して「もっと早くに出会っていれば」と後悔したくらいです。データ上の5分で寝かしつけというのは、ウチの子には当てはまりませんでしたが、10分前後で寝る日が圧倒的に増えて身体も心も助かりました。
手に職をつけて自立
まったく協力してくれないパートナーなのであれば、自立することも考えて良いと思います。業界未経験の女性向けのWebスクールもありますので、新しい学びを得て最短4ヶ月で月収20万円を手にすることも可能です。今なら無料体験レッスンも受けられますよ。

親子イベントに参加
児童館や地域センターなどでは、親子参加型のイベントを開催していることがあります。そういった地域特有のイベントに参加することで、共通の悩みを抱えた人たちに会うことができます。閉じこもった環境から、オープンな環境に出ることで心と身体はリフレッシュできます。
ベビーシッターの利用
自宅の近くに両親や親戚がいない場合は、ベビーシッターの短時間利用もオススメできます。シッターの料金相場は、1時間2,000円前後〜が多く、最低利用時間が2時間からというものが多いです。
料金は安くない金額ですが、月の1〜2回だけでも自分一人の時間を確保できれば、メリハリもでき心も休まると思います。最近はベビーシッターの需要が増え、働き手として活躍している元保育士を数名知っています。
まとめ
この記事では、次の内容をお届けしました。
- ワンオペ育児とは、特定のメンバーが家事・育児の大半を行うこと
- コロナ禍で男女ともに育児、家事にかける時間は増加しているが、女性への負担が増えてる
- 愚痴を吐き出すことは大切だが、自分を守るためにも適切な吐き出し方を覚えると良い
- 本当に辛い時は、有料サービスや自治体の相談窓口を利用する
親子ともに、心を豊かに過ごせるように応援しています。